作品と活動
落款印「一成」/白文 6分(18mm角)
落款印「一成」/白文 6分(18mm角)
落款印「一成(いっせい)」、彫らせていただきました。
奈良在住の木彫作家、土井一成さんからのオーダーです。
これまで6つの落款印を彫らせていただき、今回で7つ目になります。
漢代の「印篆体」で、「一」は「弌」の字体を採用。
ざっくりと彫り上げ、縁に風化のような跡「古美」を演出しました。
印材は古い寿山石。
大きな獅子の鈕(ちゅう/彫りもの)が施されています。
今回もご依頼くださいまして、どうもありがとうございました。
落款印「翔」/白文(19mm・小判型)
落款印「翔」/白文(19mm・小判型)
落款印「翔」、彫らせていただきました。
関東にお住まいの翔太さんからのご依頼です。
普通の落款印ではなく、デザイン重視で!とのご要望。
事前のヒアリングで「戌年」とお聞きし、
くるんと巻いた柴犬のしっぽを枠のデザインに取り入れました。
文字の一部にドットもあしらってリズミカルに。
書体はかわせみオリジナルです。
天地19mmの小判型。
黒の縞模様の層があるモダンな青田石は、
私の石コレクションから持ち出したとっておきです。
翔太さんだけの唯一無二の作品。
末永くご愛用いただけたら嬉しいです。
遊印「吉祥」/朱文(24mm・変型楕円)
遊印「吉祥」/朱文(24mm・変型楕円)
遊印「吉祥」、彫らせていただきました。
滋賀県大津市在住 Tさんからのご依頼です。
「蓮の花あしらってほしい!」とのご要望で、あれこれ下絵を考えてご提案。
選ばれたのは、蓮の台座に篆書が鎮座するこのデザインです。
石は長辺24mmの変型楕円。
書体は中国・春秋戦国時代(紀元前770~221)、
中山王方壺に刻まれた「金文」という篆書体を採用しました。
「祥」は「しめすへん」がなく、「羊」のみの表現です。
Tさんは花文字の作家さんで、作品に押されるとのこと。
吉祥がテーマの花文字と、相性ぴったりの遊印ができました。
落款印「明箭」/朱文(16mm・小判型)
落款印「明箭」/朱文(16mm・小判型)
京都の木炭画家・大角拓央さんの落款印「明箭」(みょうせん)を彫らせていただきました。
扇子に押す落款印のため、楕円形の印面を採用。
実寸は、天地16mm×幅7mmです。
私の石コレクションの中から、竹を模したようなユニークな石を登板させました。
大角さんからのご要望は、「性別が分からなくて、ちょっと個性的なデザイン」。
書体は甲骨文を選び、男性の落款印だけど、
小さな石なので少し可愛らしさも感じるような、そんなデザインに仕上げました。
扇子に押したところ。
小判形の印が蛇腹にうまく収まっています。
このたびはご依頼くださいまして、どうもありがとうございました。
落款印「澄山」/朱文 8分(25mm角)
落款印「澄山」/朱文 8分(25mm角)
落款印「澄山」、彫らせていただきました。
京都市にお住まいのM様からのご依頼です。
尺八の演奏がご趣味のM様。
楽譜に押す落款印をお求めでした。
できるだけ読みやすく、親しみやすいデザインをご希望されていたため、
今回は篆書ではなく「隷書」を採用しました。
楽譜とともに、拙作の落款印も末永くお手元に置いていただけたら嬉しいです。
ご依頼くださいまして、誠にありがとうございました。
落款印「恵」/朱文 4分(12mm・円型)
落款印「恵」/朱文 4分(12mm・円型)
落款印「恵」、彫らせていただきました。
東京ご在住のA様からのオーダー。
鉛筆画を描いておられるお母様へのプレゼントだそうです。
ご要望は、スタンダードな篆書体ではなく「さらりと流れるような行書体で」。
事前に拝見したお母様の鉛筆画はとても上品で、
その雰囲気に合わせた繊細な落款印がご希望でした。
写真では分かりにくいですが、
印材の紐(ちゅう)は、鯉の彫りものです。
鯉は登り龍の化身とされる縁起のいい生きもの。
また、偶然にもお母様の星座は魚座。
仕入れ先でこの石との運命的な出会いを感じ、即決で手に入れました。
納品後にいただいたメールには、
「石も素敵で大変満足しております!」と、うれしいお言葉を頂戴しました。
これからもずっと、お母様の作品に寄り添い、
一生ものの印としてご愛用いただけたら幸いです。
ご依頼くださいまして、どうもありがとうございました。