第9回 SYOサロン展、今年も出品させていただきました(2019.10.1~10.6)。
そして、拙作「万葉のうた」が「KBS京都賞」を受賞しました。
誠にありがとうございます。
令和元年を記念して、万葉集から題材を得ました。
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ありつゝも
君をばまたむ
うちなびく
わが黒髪に
しものおくまでに
(万葉集 巻2・87/磐姫)
<英訳>
Here I wait for you until my long black hair is frosty
意/ここであなたをお待ちしましょう。
うちなびく私の長い黒髪が、霜のように白くなるまで。
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和歌を仮名文字で書くのは当然のことですが、そこから突き抜けるにはどうすればよいか。
私にしか表現できない和歌。
たどり着いたのが、「仮名文字」と「ローマ字」の融合でした。
仮名文字からはじまり、いつしか和歌はローマ字へと移りゆく…。
英文を、まるで和歌をしたためるかのようにのように縦書きで揮毫。
和と洋、2つの書体を違和感なくまとめ、
作品全体を仮名の散らし書きのように見せること、それが目標でした。
うたの意味をイメージして、紙は淡い墨色のぼかし染め、額装には銀箔を採用しました。
チャレンジの場を与えてくださったSYOサロン展主宰の山村祥様、
審査員の先生方、実行委員会の皆様、本当にありがとうございました。
以下、作品を紹介させていただきます。
表彰式。
賞状授与は、KBS京都賞選考の新谷由貴江様(京都伝統工芸大学校 校長)。